「カローラツーリング」と「カローラスポーツ」の違いとは??
見た目がそっくりな2車種の違い、両車種を比較していきます。
カローラと名の付く「カローラシリーズ」は、1966年のデビュー以来、日本国内をはじめ150以上の国と地域で販売されています。
超ロングセラーのブランドにとして、世界中に認知されているシリーズなのです。
そして、カローラスポーツは、オーリスの後継車種の位置づけで2018年6月26日に発売。
さらに、翌年2019年9月17日にカローラセダンのフルモデルチェンジと同時に、カローラツーリングが発売されました。
カローラスポーツ、カローラツーリング共にボディは3ナンバーサイズで、TNGA(Toyota New Global Architecture)に基づいたグローバル共通プラットホームを採用しています。
今回、カローラツーリングとカローラスポーツの違いや比較について、使い勝手や特性の違い、燃費の違いなど詳しく紹介します。
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ずばり何が違う?
- カローラツーリング:ステーションワゴン
- カローラスポーツ:ハッチバック(5ドア)
上記の通りなのですが、実際「ハッチバック」と「ステーションワゴン」に明確な定義の違いはありません。。
一覧表で簡単に比較してみましょう。
比較項目 | カローラ ツーリング |
カローラ スポーツ |
|
外観 | |||
全長 | 大 | 小 | |
全幅 | 小 | 大 | |
価格 | GAS車 | 安い | 高い |
HEV車 | ほぼ同じ | ||
乗り心地 | ほぼ同じ | ||
性能 | GAS車 | 低い | 高い |
HEV車 | ほぼ同じ | ||
後部座席 | ほぼ同じ | ||
燃費 | ほぼ同じ | ||
荷室 | 広い | 狭い(ツーリングよりは) | |
内装 | ほぼ同じ | ||
リセール価値 | ほぼ同じ |
(※表中の「大・小」「高い・低い」などの表現は、2車種間の相対比較の意味で使用しています)
両車大きな違いは無く、強いて言うなら価格や走行性能面や荷室の長さが比較するポイントだと言えるでしょう。
各項目について順番に見ていきましょう。
サイズの違い(ワイドで縦に短いのがカローラスポーツ)
サイズ比較表は以下の通りです。
サイズ | カローラツーリング | カローラスポーツ |
全長(mm) | 4,495 | 4,375 |
全幅(mm) | 1,745 | 1,790 |
全高(mm) | 1,460 | 1,460(2WD) 1,490(4WD) |
全長が短く、幅が広いカローラスポーツは、よりワイド&ローの印象が強く、スポーティなスタイルが特徴です。
また、全高は「2WD」で同じサイズ、「4WD」だとカローラスポーツが30mm高いボディサイズです。
小回り性能を示す最小回転半径は
- カローラツーリング:5.0m(G-X)~5.3m
- カローラスポーツ:5.1m~5.3m(G-Z、4WD)
小回り性能はどちらも同等性能です。全長が短く、見切りに優れている分、後退時にはカローラスポーツの方が操作しやすいでしょう。
価格比較(ガソリンモデルに価格差アリ)
価格面での比較です。
カローラツーリングとカローラスポーツは、大きく3つのグレードに分かれいます。
それぞれのグレードと照らし合わせて比較しましょう。
例えば、カローラツーリングSとカローラスポーツGが同等の装備内容です。
ツーリングとスポーツのグレード対応は以下の通り。
- 「G-X」と「G-X」
- 「S」と「G」
- 「W×B」と「G-Z」
※以下の表は、2WDでの価格比較です。
カローラツーリング | カローラスポーツ | |||
GAS | G-X | 201.3 | G-X | 220.2 216.9(6MT) |
S | 221.65 | G | 238.5 234.0(6MT) |
|
W×B | 236.5 247.39(6MT) |
G-Z | 256.6 252.1(6MT) |
|
HEV | G-X | 248.05 | G-X | 248.8 |
S | 265.1 | G | 266.0 | |
W×B | 279.95 | G-Z | 284.1 |
単位:【万円】
ハイブリッドモデルの価格帯は、カローラツーリングもカローラスポーツも同等の価格帯です。
ガソリンモデルの価格帯が、カローラスポーツの方が各グレード20万円前後高くなっています。
カローラツーリングは1.8Lノーマルエンジン(W×Bの6MT車のみ1.2Lターボ)に対して、カローラスポーツは1.2Lダウンサイジングターボエンジンを採用しスポーティな走りが楽しめます。
また、CVTのシーケンシャルも
- カローラツーリングは7速
- カローラスポーツは10速
といった違いもあり、よりスポーティな味付けとなるカローラスポーツのガソリンモデルが価格が高く設定されています。
走行性能と乗り心地(乗り心地は互角、性能はスポーツ)
両車とも、上級車に匹敵するしなやかな乗り心地を実現しました。
理由は、TNGAプラットフォームの採用により、どちらも4輪独立のダブルウィッシュボーン式サスペンションをリアに採用しているから。
なお、ホイールベースやトレッド幅も同等であることから、両車の乗り心地はほとんど変わらないでしょう。
コーナーでのキビキビとした走りを堪能したいなら、1.2Lガソリンターボエンジンを搭載したカローラスポーツG-Zがおすすめです。
10速シーケンシャルCVTで楽しむもヨシ、6MTで思いのまま楽しむもヨシで、シリーズ唯一18インチアルミホイールを装備するグレードです。
ただし、ハイブリッドモデルを選択する場合は、どちらもほぼ共通の走行性能と乗り心地と言えるでしょう。(価格帯も同じですし)
後部座席の広さ→互角
両車の後部座席は足元空間、頭上空間共に十分なスペースが確保されています。
後部座席までは、同等の造りであることから、後部座席の乗り心地や広さは同等で、シートの造りもほぼ共通です。
燃費比較→ほぼ互角
カローラツーリングとカローラスポーツの燃費を比較します。
カローラツーリングは2ZR-FAE型1.8Lエンジンと2ZR-FXE型1.8Lエンジン+ハイブリッドです。(W×Bのみ8NR-FTS型1.2Lターボエンジン)
カローラスポーツは8NR-FTS型1.2Lターボエンジンと2ZR-FXE型1.8Lエンジン+ハイブリッドです。
ツーリングの「Sグレード」とスポーツの「Gグレード」が同等グレード相当なので、燃費比較をすると
カローラツーリング | カローラスポーツ | |||
GAS | S | 14.6km/L | G | 16.4km/L(CVT) 15.8km/L(6MT) |
HEV | S | 29.0km/L | G | 30.0km/L |
※いずれも2WD車、WLTCモードでの燃費、
実際、走った燃費も変わりありません。
特に、ハイブリッドモデルの場合は、どちらもエンジンやハイブリッドシステムが同じで、車両重量もほぼ同じなので燃費もほとんど同じになります。
また、ガソリンモデルの場合は、
- カローラツーリングが、1.8Lノンターボ
- カローラスポーツが、1.2Lターボエンジン
という違いがあります。
排気量が小さければ燃料消費量は抑えられますので、カローラスポーツの燃費が良い結果になっています。
しかし、常にターボを効かせながらスポーツ走行をした場合は燃費が悪化します。
スペック上は6MT車の燃費がCVT車より若干悪いのですが、実燃費ベースでは、6MT車の方が燃費が良くなる傾向にあります。
特に、山間部の走行や高速走行では、伝達ロスの少ないMT車は燃費に有利と言えます。
荷室の広さは→ツーリングの勝ち
荷室のスペースは、全長で120mm長いツーリングが広く、使い勝手に優れています。
どちらもリアシートは6:4分割可倒式ですが、カローラツーリングはラゲッジルーム左右にあるレバーでワンタッチでシートを格納出来ます。
どちらもリアシートを格納することでフラットで広い荷室の確保が可能です。
例えば、車中泊として利用する場合は、やはり全長の長いカローラツーリングがおすすめです。
荷室容量は、カローラスポーツでも同ハッチバッククラスでは十分な容量を確保していますが、デザイン上、リヤゲートに傾斜があります。
大きな箱状の荷物を入れる場合、ゲートに近い上の部分がリアガラスに接触し閉まらなくなることがあります。
硬い荷物ならガラスの破損リスクもゼロではありません。展示車や試乗車で確認しましょう。
【条件付き】カローラツーリングは車中泊可能!必須オプションとおすすめ社外品紹介
内装の上質さ比較→スポーツの勝ち
カローラツーリングもカローラスポーツも内装のデザインは共通です。
普段使いでの利用なら違いがありません。
しかし、よりスポーティで上質さを求める場合は、カローラスポーツのG-Zグレードを選択しましょう。
シートヒーターが標準装備され、本革+ウルトラスウェードのシートがオプションで選択可能です。
カローラツーリングはシートヒーターがオプションで合成皮革、本革シートの設定がありません。
両車標準グレードのG-Xで比較すると
- カローラツーリングは、本革巻ステアリングがオプションで選択できない
- カローラスポーツは、本革巻ステアリングがオプションで選択可能
スポーティなデザインと上質さを求めるならカローラスポーツがおすすめです。
安全装備は同じ
安全装備に大きな違いはありません。
カローラツーリング、カローラスポーツ共に、次世代トヨタセーフティセンスを採用し、単眼カメラ+ミリ波レーダー方式を採用しています。
昼夜間歩行者自転車にも対応した衝突回避支援型プリクラッシュセーフティを備え、車線逸脱時にはステアリング制御も加わります。
また、前車追従型のレーダークルーズコントロールも装備します。
リセールバリュー→ほぼ互角(※6速MTは残価率高し)
カローラツーリングとカローラスポーツで「3年」及び「5年」乗って売却した場合の残価率、リセールバリューを紹介します。
カローラツーリングの場合は、現状2年の残価率から想定しています。
5年の残価率は、両車未経過のため想定される数値です。
カローラツーリングの残価率(年間1万キロ走行以下)
GAS/HEV | 経過年数 | 買取価格 | 残価率 |
ガソリン車 | 3年 | 150万円前後 | 約70% |
5年 | 100万円前後 | 約45% | |
ハイブリッド車 | 3年 | 190万円前後 | 約75% |
5年 | 140万円前後 | 約55% |
カローラスポーツの残価率(年間1万キロ走行以下)
GAS/HEV | 経過年数 | 買取価格 | 残価率 |
ガソリン車 | 3年 | 150万円前後 | 約65% |
5年 | 100万円前後 | 約40% | |
ハイブリッド車 | 3年 | 180万円前後 | 約70% |
5年 | 140万円前後 | 約55% |
「ツーリング」「スポーツ」のリセールバリューを一覧にまとめると
経過年数 | カローラツーリング | カローラスポーツ | |
ガソリン車 | 3年 | 70% | 65% |
5年 | 45% | 40% | |
ハイブリッド車 | 3年 | 75% | 70% |
5年 | 55% | 55% |
残価率は、ほぼ互角程度、ツーリングの方が若干良いと言えるレベルでしょう。両車とも、ハイブリッド車のリセールが高くなっています。
なお、カローラスポーツの6MT車は、上記表よりも約15%ほど残価率が高い傾向にあります。
今後、電動化が進むにつれ、マニュアル車が無くなり、希少価値が高まればリセールが高くなることが予想されます。
MT車が好き、MT操作が苦にならないなら、今のうちに6MTのカローラスポーツに乗る選択もありでしょう。
おすすめはどちら?
実は、4WDの選び方でも違いが出てきます。
4WDのシステムの違いから、
- ハイブリッド4WDが欲しいなら、カローラツーリング
- ガソリン4WDが欲しいなら、カローラスポーツ
そして、お互いにその逆の選択が無いのは意外な発見とも言えます。
これらを踏まえて、ツーリングとスポーツ、それぞれをオススメできる人は以下に箇条書きにしてみました。
カローラツーリングをおすすめできる人は?
- 荷物を少しでも多く積みたい人
- 荷物を積む機会が多い人
- 車中泊などアウトドアにも使いたい人
ツーリングは幅広い用途で使える「オールマイティ」が特徴と言えるでしょう。カローラシリーズらしい車と言えるでしょう。
カローラツーリングのグレード別違い→おすすめは「S」or「W×B」
なお、先代のカローラフィールダーも、いまだ新車で現役販売中です。
両車の比較も記事にしています
カローラツーリングとフィールダーの比較(サイズや燃費、荷室、後部座席の違い)
カローラスポーツをおすすめできる人は?
- 走行性能を重視する人
- コンパクトなボディを求める人
- より内装の高級感を求める人
「10速シーケンシャル付CVT」やガソリンの幅広いグレードに設定された「6MT」など、スポーティな走りを楽しみたい人はカローラスポーツがおすすめです。
購入以外にも選択肢アリ
トヨタグループが展開する、車のサブスクKINTOも検討されると良いでしょう。
- 「まとまったお金」は一切不要
- 定額で「最新型の新車」に乗れる
- 任意保険,車検,税金,メンテ等がコミコミ価格
他のカーリース業者と比較し、明らかにKINTOは割安です。
特に若年層にとっては、購入するよりも月額料金が大幅に安い傾向があります。
KINTOは、ネット申し込みですべて解決。来店が必要なのは「納車時」だけ!
KINTOの仕組みや利用料、メリットデメリットは以下の記事にまとめています。